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システム開発で丸投げはNG|伴走型の協力関係が成功の秘訣

システム開発を外部に発注する際、「どこまで任せて、どこまで自分が関わるべきか」という判断に悩む方は多いはずです。

「専門的なことはプロに任せたい」という気持ちと、「本当に任せ切って大丈夫なのか」という不安が入り混じっている──。

結論から言えば、システム開発で丸投げはNGです。成功の秘訣は、発注者と開発会社が二人三脚で進める「伴走型」の協力関係にあります。

レブクリエイトの327件の開発実績から見ても、トラブルの多くは「発注者が適切に関われなかったこと」が原因でした。逆に、成功するプロジェクトには共通点があります。それは、発注者と開発会社が伴走者として一緒に課題を解決していく姿勢です。

この記事を読めば、「丸投げ」と「伴走型の関与」の違いが明確になります。IT知識がなくても実践できる5つのポイントを押さえれば、プロジェクトは成功に導けるのです。

この記事でわかること
  • なぜ「丸投げ」ではなく「伴走型」が成功の秘訣なのか
  • 丸投げの行動パターンと起こるトラブル
  • 伴走型開発で発注者がやるべきこと(IT知識不要、時間がない場合も解説)
  • 伴走してくれる開発会社を見極める3つの基準

目次

「丸投げ」とは何か?「伴走型」との違い

「丸投げ」とは、発注者がプロジェクトへの関与を最小限に留め、すべてを開発会社に任せ切る状態を指します。

一方、「伴走型」とは、発注者と開発会社が二人三脚でプロジェクトを進め、互いに協力しながら課題を解決していく関係です。

丸投げの行動パターン 伴走型の関与
要件定義に参加せず「任せた」と伝えるだけ ビジネス視点での意思決定に必ず参加し、開発会社と一緒に要件を固める
進捗確認をせず、報告を待つだけ 定期的に進捗を確認し、疑問点を質問。開発会社と共に課題を解決
成果物のレビューや確認を怠る 各工程で中間成果物をレビューし、フィードバックを共有
契約内容を理解しないまま署名する 開発範囲、追加費用の条件を十分に理解し、不明点は納得いくまで質問

丸投げと伴走型の境界線を一言で表すなら、**「プロジェクトの成功に、発注者も責任を持って関わること」**です。

丸投げで何が起こるのか?避けられない4つのトラブル

発注者の関与が不足した場合、以下の4つのトラブルが発生する可能性があります。

トラブル1:要件定義への参加不足で手戻り・追加コストが発生

要件定義とは、「システムで何を実現したいか」を明確にする工程です。発注者が参加せず開発会社に任せきりにすると、自社のニーズや業務フローが正確に伝わりません。

IPAの調査データによれば、システム開発の工期遅延理由の50%以上が要件定義の問題に起因すると報告されています。

米国のソフトウェア工学者Alan M. Davis氏は「要求定義時点で修正しなかった不備を後工程で直すと、設計段階で5倍、開発段階で10倍、テスト段階で20倍、リリース後では200倍ものコストがかかる」と指摘しています。

このトラブルを避けるには、開発会社との初期のやり取りで危険なサインを見極めることが大切です。以下のような発言があったら注意が必要です。

  • 開発会社が「とりあえず作って見せます」と言う
  • 「細かいことは後で決めましょう」と言われる
  • 要件定義書が極端に薄い(数ページ程度)
  • 「これまでの経験から判断します」と言われる

このようなサインが見られたら、「要件を文書にまとめて、一緒に確認させてください」と伝えましょう。

トラブル2:進捗確認の不足で品質低下・納期直前のトラブル

発注者が進捗確認をせず、開発会社からの報告を待つだけでは、問題が発見できません。

進捗確認が不十分だと、納期直前になって初めて問題が発覚し、対応が間に合わなくなる可能性があります。

プロジェクトが進むにつれて、以下のようなサインが出ていないか注意深く見ましょう。

  • 進捗報告が曖昧で、「順調です」としか言わない
  • 質問しても「後で説明します」と先延ばしにされる
  • 納期が近いのに、デモや動作確認の機会がない
  • 「この機能は難しいので後回しにします」という発言が増える

このような兆候が見られたら、「週1回、30分でいいので進捗を確認させてください」「現在の完成度を実際に見せてもらえますか」と伝えましょう。

トラブル3:特定会社への依存でベンダーロックイン(将来の乗り換え困難)

特定の開発会社にすべてを任せ切ると、その会社にしかシステムの詳細が分からない状態(ベンダーロックイン)になることがあります。

ベンダーロックインの最大の問題は、長期的なコスト増大と柔軟性の喪失です。競合他社への切替が難しいため、現行ベンダーに言い値のコストを支払わざるを得なくなります。

契約時にソースコードや設計書の権利を確保し、社内に資料を残す。これだけで、将来の選択肢を広げられます。

トラブル4:社内にノウハウが蓄積されず将来の改修が困難に

すべてを開発会社に任せると、自社にITスキルやノウハウが蓄積されにくくなります。

具体的な弊害
  • システムトラブル発生時、緊急対応できる人材が社内にいない
  • 障害対応や原因究明が遅れ、業務停止時間が長引く
  • 新しいITトレンドを自社ビジネスにどう活かせるか判断できない

丸投げに関する3つの誤解

誤解1:高い費用を払えば丸投げしても大丈夫?

「高額な開発費を払っているのだから、あとは全部やってくれるはず」

よく聞く誤解ですが、費用と品質は必ずしも比例しません。システム開発プロジェクトでは、高額な費用を投じても期待通りの成果が得られないケースが少なくないのです。

なぜなら、システム開発は開発会社だけで完結する仕事ではないからです。業務のことを一番知っているのは発注者側であり、何を優先するか、どこまで作るかは発注者が決める必要があります。

重要なのは費用の多寡ではなく、発注者と開発会社の協力関係です。

誤解2:大手SIerなら任せて安心?

「大手企業なら実績も豊富だし、すべて任せても大丈夫」

大手SIerのプロジェクトでは多重下請け構造が存在することが多く、実際の開発作業を系列の子会社や協力会社に再委託している場合が少なくありません。この構造では、発注者と実際に開発する技術者との距離が遠くなり、コミュニケーションロスや認識齟齬が生じやすいのです。

企業規模ではなく、コミュニケーション力と提案力を重視すべきです。

誤解3:プロジェクト開始後は進捗報告を待つだけでいい?

「開発会社から定期的に報告があるから、自分からは何もしなくていい」

実際には、発注者側から能動的に進捗を確認し、疑問点があれば質問する姿勢が必要です。受け身の姿勢では、問題が発生していても気づけず、手遅れになります。

伴走型開発を実現する:発注者として最低限やるべき5つのこと

IT知識がなくても実践できます。開発会社と二人三脚で進めるために、以下の5つのポイントを押さえましょう。

1. 要件定義で実現したい機能とゴールを文書化する

ビジネス上の目標やKPIを明らかにすることで、開発すべき機能や優先順位が見えてきます。

  • 現状の業務フローと、システム導入後の理想の業務フローを整理
  • 必須機能と、あれば嬉しい機能を区別
  • 要件定義書としてまとめ、開発会社と共有

曖昧な表現(例:「使いやすく」「柔軟に」)は避け、具体的に記述します(例:「3クリック以内で注文完了できる」「CSV形式でデータをエクスポートできる」)。

頻度・工数の目安: 要件定義フェーズ:週2〜3回、1〜2時間のミーティング(プロジェクト初期の2〜4週間)

2. 週1回のミーティングで認識をすり合わせる

定期的なミーティング(週次または隔週)を設定し、進捗や課題を共有します。

発注者と開発会社の間で綿密なコミュニケーションを維持することは、プロジェクト成功の鍵です。疑問点があれば、小さなことでもすぐに質問することが大切です。

こんな質問をしてみましょう
  • 「今週予定していた作業は終わりましたか?」
  • 「何か困っていることはありますか?」
  • 「このままのペースで納期に間に合いそうですか?」
  • 「今の時点で、どのくらい完成していますか?見せてもらえますか?」

頻度・工数の目安: 週1回、30分〜1時間の定例ミーティング + 日々の疑問はチャットで質問

3. 週次レポートで進捗と課題を把握する

開発会社からの報告を待つだけでなく、発注者側から能動的に進捗を確認します。

各マイルストーンで進捗と成果物をチェックするのが発注者の役割です。予定通り進んでいない場合は、原因を確認し、対策を協議します。

こんな質問をしてみましょう
  • 「この機能は実際に動いているところを見せてもらえますか?」
  • 「予定と比べて、遅れている部分はありますか?」
  • 「納期に間に合わせるために、今できることはありますか?」
頻度・工数の目安
  • 開発初期(要件定義〜設計):週1回、30分〜1時間
  • 開発中期(実装フェーズ):週1回、30分程度 + チャットで質問
  • 開発後期(テストフェーズ):週2回、1時間程度

4. 契約書で責任範囲と変更時の対応を明確にする

契約書の内容(開発範囲、追加費用の条件、納期、保守範囲、知的財産権など)を十分に理解します。

チェックすべきポイント
  • 仕様変更時の取り扱い:「変更要求への対応方法」「追加費用の発生条件」が明記されているか
  • 知的財産権:ソースコードの著作権を発注者に帰属させる旨が記載されているか
  • 報酬の支払い時期・条件:成果物検収後支払いか、工程完了ごと支払いか
  • トラブル発生時の対応方法:責任分担や協力義務について定めがあるか

5. 受け身ではなく質問・提案を積極的に行う──これが「伴走」の本質

発注者は「お金を払う側」ですが、同時に「プロジェクトの成功に責任を持つ側」でもあります。

「自社のプロジェクトを成功させるために、開発会社と協力する」という主体性が、伴走型開発の本質です。開発会社は「パートナー」であり、「請負業者」ではありません。

具体的には、発注者側にプロジェクト責任者を立て、社内調整や意思決定の窓口を一本化します。重要な会議には経営層・現場担当も含め自社メンバーが参加し、進捗に対するフィードバックや提案も遠慮なく行いましょう。

伴走型の関係を築けるかどうかは、発注者の姿勢次第です。受け身で「お任せします」と言うのではなく、「一緒に良いものを作りましょう」という姿勢で臨むことが、成功への第一歩となります。

レブクリエイトは、発注者と一緒に課題を解決する伴走者としての立ち位置を大切にしています。顧客インタビューでも「一緒に解決へ取り組む姿勢に感銘を受けた」という評価をいただいています。

【やむを得ない場合】時間が取れないときはどうする?

「5つのことが重要なのは分かった。でも、そこまで時間を割けない」

そう感じる方もいるでしょう。

まずは原則を理解する:丸投げは避けるべき

ここまで解説してきた通り、発注者の関与不足は高確率でトラブルを招きます。「時間がない」という理由で丸投げを選択するのは、長期的には時間もコストも失う結果につながります。

それでも時間が取れない場合の最低限3つの対策

  • プロジェクト責任者を社内に1名立てる:窓口を明確にし、その人に最低限の時間を確保
  • 要件定義だけは必ず参加する:プロジェクト初期の2〜4週間だけは集中的に時間を割く
  • 月1回の進捗確認は死守する:週次が難しくても、月1回は必ず状況を把握

この場合、「伴走してくれる」開発会社選びがさらに重要になる

時間が取れない場合こそ、発注者の関与不足を補い、伴走してくれる開発会社を選ぶことが重要になります。

コミュニケーション力が高く、曖昧な要望でも具体化を手伝ってくれる会社。進捗報告を自発的に詳しく行い、問題を早期に共有してくれる会社。こうした「伴走型」の開発会社なら、発注者の負担を最小限に抑えながらもプロジェクトを成功に導けます。

伴走型の開発会社は、発注者が忙しくても「一緒に作る」姿勢を崩しません。提案力があり、発注者の代わりに考えてくれるのではなく、発注者と一緒に考えてくれる会社を選びましょう。

逆に言えば、時間が取れないのに「言われたことだけやる」タイプの会社を選ぶと、失敗の確率は跳ね上がります。

「伴走してくれる」開発会社を見極める3つの基準

「この会社は信頼できるのか?」「本当に伴走してくれるのか?」

その判断基準を、3つに絞って解説します。伴走型の開発会社を選べるかどうかが、プロジェクトの成否を分けます。

基準1:コミュニケーション力と提案力

発注者の話を丁寧に聞き、ニーズを正確に理解しようとする姿勢があるかどうか。

開発会社のコミュニケーション力は、発注先を選ぶ際の最重要基準の一つとされます。初回の打ち合わせや見積もり依頼時の対応を見ます。

  • こちらの話をよく聞かず一方的に自社の製品・手法を押し付けてこないか
  • 質問ばかりで提案が出てこない消極性はないか
  • レスポンスは速いか、回答内容は的確か

提案力も重要です。

開発会社は、単に言われたものを作るのではなく発注者の課題に踏み込んだ提案ができるかどうか。RFPや要件説明に対する提案内容を精査しましょう。

レブクリエイトの顧客からは、「『それはできない』という回答が一度も無かった。真摯に相談に乗ってくれ、一緒に解決へ取り組む姿勢に感銘を受けた」という評価をいただいています(株式会社ガッツ・ジャパン様)。

基準2:内製開発体制と実績

開発を外部委託せず、自社で行っているか(内製開発体制)を確認します。

内製開発のメリット
  • コミュニケーションロスが少ない:下請け構造では伝言ゲームになりやすいが、内製なら発注者から直接開発担当者に意思疎通できる
  • 品質とセキュリティ管理が徹底しやすい:自社社員が責任を持って最後まで開発・テストを行う
豊富な開発実績があるか

累計開発件数、経験した業界・業種の幅、類似プロジェクトの有無などをチェックします。

レブクリエイトは、累計開発件数327件、製造業・物流・自治体・医療・教育・不動産など多様な業界での経験を持ちます。開発業務は基本的に自社社員が担当し、外部委託に頼らない内製主義を貫いています。

基準3:長期保守・継続支援の姿勢

システムは「作って終わり」ではありません。運用開始後のサポートが欠かせません。

長期保守・機能アップデート・トラブル対応に対応してくれるか、顧客との長期的な取引実績があるか(継続取引率など)を見極めます。

見極めポイント
  • 「年間保守契約率」「保守専任チームの有無」「最長の取引継続年数」などを質問
  • 保守範囲・内容の明確さ:どこまで対応するか契約時にしっかり提示してくれるか

レブクリエイトは、6年以上継続取引が6割超という実績を持ちます。

この数字が意味するのは、「納品後もずっと相談できる関係が築けている」ということ。システム操作や相談の一次窓口をすべて引き受け、長期的な改修にも対応しているからこそ、多くの顧客が6年以上お付き合いくださっています。

まとめ:システム開発は丸投げではなく、伴走で成功する

システム開発で丸投げはNGです。成功の秘訣は、発注者と開発会社が二人三脚で進める「伴走型」の協力関係にあります。

発注者として最低限やるべき5つのことを実践すれば、IT知識がなくてもプロジェクトは成功に導けます。

「専門的なことは分からない」と不安に思う必要はありません。

むしろ、ビジネス視点での意思決定にしっかり参加し、開発会社と協力関係を築く。それだけで、プロジェクトの成功確率は大きく上がるのです。

伴走型の関係を築けるかどうかは、2つの要素で決まります。

  • 発注者の姿勢:受け身ではなく、「一緒に良いものを作る」という主体性
  • 開発会社の選択:コミュニケーション力・内製体制・長期支援の姿勢を持つ会社

時間が取れない場合こそ、開発会社選びが重要になります。この3つの基準で見極めれば、「伴走してくれる」開発会社を見つけられるはずです。

レブクリエイトは、国内内製開発で327件の実績を持ち、6年以上継続取引が6割超という信頼を積み重ねてきました。「『できない』と言わず、一緒に解決策を考える」という伴走型の方針のもと、多くのプロジェクトを成功に導いてきました。

もし、システム開発で不安や疑問があるなら、まずは相談してみてください。専門スタッフが、あなたのプロジェクトの伴走者として丁寧にお答えします。

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